シンガポールとマレーシア、両方行く場合の観光地の選び方についてまとめ

マレーシアとシンガポール。
元々は同じ近隣のイギリス植民地同士であり、歴史的にも文化的にも結びつきがかなり強い国です。
実は戦後すぐ、以下の3つの領域はすべてばらばらでした。

  • マレーシアの半島部分(マラヤ連邦)
  • マレーシアのボルネオ島部分(北ボルネオ、サラワク)
  • シンガポール

このばらばらの3つの領域を連邦として結成されたのがマレーシアです。
しかしながら、様々な政治的・社会的な事情から、シンガポールが分離・独立し現在に至っています。

こういった歴史的背景を持つため、文化的に非常に類似した点を持つ2国。
しかしそれぞれ異なった成長を遂げています。
そんな2国ですが、長期のお休みが取れた方は、両方とも行きたい、と考える方も多いのではないでしょうか。
そんな方に向けて、両方行く場合の観光プランの選び方をまとめてみました。

当サイトのマレーシア記事の一覧はこちらです。
マレーシアってどんな国?観光・旅行に知っておきたい情報をまとめました

マレーシアの主要観光地の選び方はこちらの記事でまとめています。
マレーシア観光案内 おすすめ都市&有名スポットの選び方・ポイントまとめ

マレーシアとシンガポールの比較

マレーシアとシンガポール、良く似ているようで、結構違う2つの国です。
ここでは表で簡単に、この2つの国のどこが似ていて、どこが違うのかをまとめてみました。

項目マレーシアシンガポール日本(参考)
人口31,786,000 5,610,000 126,860,000
面積 329,847平方km 719平方km 377,972平方km
1人当たりGDP 17,747ドル 85,382ドル 40,090ドル
首都クアラルンプールなし東京
主な観光地クアラルンプール
コタキナバル
マラッカ
ペナン
ランカウイ
マリーナベイ
セントーサ島
シティーホール
オーチャード
チャイナタウン
大阪
京都
東京
北海道
千葉
言語実際の言語:マレー語、英語
国語:マレー語
公用語:マレー語
準公用語:英語、中国語、
タミル語
実際の言語:英語
国語:マレー語
公用語:英語 、中国語、
マレー語、タミル語
実際の言語:日本語
国語:日本語
公用語:日本語
宗教国教はイスラム教
イスラム教:61%
仏教:20%
キリスト教:9.0%
ヒンドゥー教:6.0%
国教は無し
仏教:33%
キリスト教:18%
イスラム教:15%
道教:11%
ヒンドゥー教:6.0%
国教は無し
神道:99%
仏教:80%
キリスト教:1%
民族構成マレー系:約67%
中華系:約25%
インド系:約7%
中華系:74%
マレー系:13%
インド系:9%
日系:99%
物価
(マーサー
2017年世界生計費調査
209都市中)
クアラルンプール:165位シンガポール:5位東京:3位
大阪:22位
名古屋:54位
治安
(国別殺人発生率
10万人あたり
205ヵ国中順位)
139位
1.92人
199位
0.25人
197位
0.31人

ざっとこんな感じになります。
観光客的に差を感じるポイントとすると、次の通りでしょうか。

言語

クアラルンプール国際空港

マレーシアはマレー語が公用語。
町中での表記も、まずマレー語があったうえで、英語が併記される形が多いです。
国としても、教育の中心はマレー語です。
ただ多民族国家のため、英語教育にも力を入れています。観光客が行くようなところは英語が使えれば問題ないです。
中華系も多いことから、中国語も見かけることがあります。

シンガポールは公的にはマレー語が国語で、一部の公的なものはマレー語が使われますが、ほとんどが伝統的で観光客が使う事は無いでしょう。実社会では英語が標準で、英語だけ話せれば問題なく生活できます。町中の表記も、基本的には英語中心です。
国としても英語教育を中心としています。
ただ民族構成的に中華系が多いことから、中国語は多く見かけます。

宗教

ミッドバレーメガモール/クアラルンプール

どちらの国でも、マレー系は概ねイスラム教徒です。
マレー系が67%を占めるマレーシアでは、国教としてイスラム教が指定されており、国内には多くのモスクがあります。
同じアジアではありますが、やはりイスラム教文化が多く見られるのは、異文化の世界に来た感じはしますね。

一方、中華系が74%を占めるシンガポールでは、仏教徒が多いもののかなりの多宗教。
各宗教が混在しているため、逆に宗教的な何かを感じることはなく、文化的にも中立です。

民族構成

マレーシアではマレー系が多いです。
一方、シンガポールでは中華系が多いです。

但し、マレーシアの中華系も、シンガポールの中華系も、ルーツは同じ。
そのためマレーシアの中華系で見られる文化が、シンガポールの中華系の間でも見られます。
逆にマレーシアのマレー系で見られる文化は、シンガポールのマレー系の間でも見られます。

なので民族構成は違いますが、文化は共通していることが多いです。
たとえば中華系民族の間で親しまれる料理、バクテーなんかは、マレーシアの中華系とシンガポールの中華系で発祥を争っていたりします。
ですが、ほとんど似たようなものです。

物価

物価はシンガポールはほぼ日本と同じ、ものによって日本より高いものもあります。
安いのは屋台街ぐらいですね。

一方、マレーシアは物価は概ね日本の1/3程度。
実際訪れてみても物価の安さを感じることが非常に多いです。豪遊できます。

治安

シンガポールの治安は圧倒的に良好で、何なら日本より良いくらいです。
但し、シンガポールは治安維持のための統制がかなり厳しい国。
国民1人あたりの死刑執行件数は世界一なんだとか。罪状は主に殺人・麻薬関係のようです。
外国人の麻薬持ち込みで死刑になる事もあり、たまに国際問題になったりもしていますね。
(もちろん持ち込むほうが悪いのですが、勝手に荷物に入れられている犯罪巻き込まれパターンはありますからね・・・)
ただ取り締まりが厳しいことと治安がいいことはトレードオフですので。
治安がいい分には観光客は大歓迎ですね。もちろん自分の素行も気を付ける必要はありますが。

一方マレーシアの治安は、東南アジアとしては比較的良好ですが、もちろん注意は必要です。
特に首都クアラルンプールは人も多い分犯罪被害も多いです。
またジョホールバル近辺は昔から治安が悪い地域ですね。
シンガポールの治安が非常に良い分、マレーシアもと油断するのは大変危険です。

マレーシアとシンガポールの観光について

それでは具体的にそれぞれの国の観光ポイントを整理しましょう。
まずはこの2つの国の観光の特徴から見てみます。

シンガポールの特徴

シンガポールの売りはやはり都市型の観光。
中心部は特に近年、洗練された近代的な観光都市となってきました。
マリーナベイやスーパーツリーグローブ等が有名ですね。

これに合わせて、都市型の観光を計画される方が多いでしょう。
またショッピング等も行かれる方が多いでしょうか。
ユニバーサルスタジオシンガポール等も、近年人気が高いですね。

逆に言うとシンガポールは都市国家のため、都市観光しか無いとも言えます。
(もちろんそれに十分すぎる魅力があるのですが)
ではマレーシアはどうでしょうか。

マレーシアの特徴

シンガポールと真正面から比較するとする都市は、クアラルンプールになります。
同じ都市型観光ではありますが、正直、シンガポールと比較してしまうと見劣りが・・・。
物価が安い、というのは魅力的なのですが、反対に言うとそこだけが売りになります。
「洗練された都市」としての魅力は、正直シンガポールには勝てません。

「都市」という意味では確かに勝てないのですが、マレーシアにはそれ以外のものがたくさんあります。

例えば文化面。
シンガポールが発展しだしたのは1824年に、イギリス植民地となって以降。
それ以前はマラッカやペナンが中心的な役割を果たしていました。
このため歴史的な建造物は、マラッカやペナンに数多くあり、シンガポールには見られません。
2つの都市は世界文化遺産にも認定されていますね。
他にもイスラム的な文化はやはりマレーシアに数多く存在します。

そして自然面。
ボルネオ島の自然はあまりにも有名ですね。
他にも自然が残されたリゾート地、ランカウイ島や、自然と文化が共生するリゾート、ペナン島等、有名リゾート地が目白押しです。
シンガポールは都市国家のため、どうしても自然が少なくなりがち。
マレーシアでは壮大な自然を楽しむことができます。

という事で、両方行くならそれぞれの特徴を最大限味わう観光をするのをお勧めします。

おすすめの観光プラン

シンガポールをメインにする場合

シンガポールをメインにする場合には、やはりシンガポールにないリゾートを楽しむのがお勧めです。
クアラルンプールいっても、正直そこまで楽しめないと思います。
(安く豪遊はできるのですが)

リゾートを楽しむのであればランカウイ

ダタイベイ/ランカウイ

個人的にお勧めはランカウイです。シンガポールから直行便(約1時間30分)が出ています。
シンガポールの洗練された都会と、ランカウイの高級リゾートは相性も良いです。
ランカウイはかなりのんびりした田舎町で、シンガポールとの対比が逆に面白いのではないかなと思います。
1泊でも楽しめるとは思いますが、2泊できればより良いですね。
泊まるなら一番ランク高い所へ行くのがお勧めです。

ただし、ランカウイの場合は町中にそれらしい観光スポットはありません。
完全にホテルにこもり、やるとすればリバークルーズぐらいでしょうか。
観光したい方にはあまりお勧めできないです。

ランカウイ島の詳細はこちらでまとめています。
ランカウイ島ってどんなとこ?注目の南国リゾートに行ったので情報まとめ

観光を楽しむのであればボルネオ島、ペナン

キナバル山

観光を楽しむのであればボルネオ島とペナンですね。
こちらもシンガポールから直行便(ボルネオ島約2時間30分、ペナン約1時間30分)が出ており、アクセスはしやすいです。

より自然の観光を楽しむのであればボルネオ島ですね。
世界遺産に認定されたキナバル山を初め、リバークルーズ等自然のアクティビティも豊富。
シャングリラ ラサリアリゾート等のリゾートホテルは非常に人気もあります。
こちらも1泊だとリゾートホテルだけで終わってしまうので、2泊は欲しい所でしょうか。

より文化的な観光や町中の雰囲気を楽しみたいのであればペナンです。
1786年にイギリスにより植民地支配をうけることとなったこの地は、当時から残る文化的施設が豊富。
これらは世界文化遺産にも認定されています。
またこれらの観光資源を生かしたリゾート地も豊富で、一体は「東洋の真珠」と呼ばれるほどのマレーシア随一のリゾート地です。

よりアクティブに動くのであればこちらがお勧めです。

ボルネオ島の観光の詳細については、こちらでまとめています。
ボルネオ島ってどんなとこ?コタキナバルを中心におすすめの観光方法まとめ

マレーシアをメインとする場合

マレーシアをメインとする場合にはクアラルンプールへ行くか行かないかで方向性が変わってきます。

クアラルンプールに訪れないで、シンガポールへ行く場合

この場合は特に問題ないと思います。
この場合訪れるのは、ボルネオ島、ランカウイ、ペナン島といった場所へ訪れる方が殆どでしょうか。
これらの観光地にかけている、都市型の観光がシンガポールにはあります。
それぞれの特色をぞんぶんに楽しむと良いでしょう。

クアラルンプールに訪れて、シンガポールへ行く場合

ペトロナスツインタワー/クアラルンプール

この場合は少し注意が必要ですね。
クアラルンプールも都市型の観光地、シンガポールも都市型の観光地です。
はっきり言ってしまえば、都市型の観光で、クアラルンプールで対抗できるのはツインタワーぐらいです。
他は全部シンガポールに負けます。
この場合はクアラルンプールのほうのプランを調整したほうが良いです。

クアラルンプールでは文化的な観光をメインに

クアラルンプールでは文化的な観光をメインにしましょう。
例えば日程の一部をマラッカとしましょう。こちらも世界遺産です。

クアラルンプール市内では、文化的なスポットをメインに楽しみましょう。
国立モスクやムルデカ広場近辺のイスラム文化を楽しむもよし。
セントラルマーケットで民族的なおみやげを見回るもよし。
バトゥ洞窟あたりやプトラジャヤの建築を楽しむのもいいと思います。

実はチャイナタウンはかなり毛色が違いますので、好みで選びましょう。
マレーシアのチャイナタウンは一言で言えばカオスです。かなりごちゃごちゃしています。
異常な量の偽物が売っていますし、ごみごみしていますし、人多すぎてすりがいそうですし、においもすごい。
東南アジアのチャイナタウン!って感じですね。よりディープなスポットです。
観光地化されてはいるのですが、カオス感がかなりあります。

一方シンガポールのチャイナタウンはこちらも観光地化されているのですが、どちらかというと雰囲気重視です。
まあそもそもシンガポール自体が中華系の比率が高いので、チャイナタウンも何もないですよね・・・。
クアラルンプールと比べると小奇麗なチャイナタウンですね。観光を楽しむならこちらだと思います。
異文化的な感じはあるんですが、カオスってほどではないかなーと。
場所にもよるのですが、比較的安心して楽しめるのは良いですね。

ブキッビンタンの比重は下げる

反対に比重を下げたいのは特にブギッビンタンですね。
この場合行かないでもいいかもしれません。
KLCC(ツインタワー近辺)もさらっと訪れる程度で良いでしょう。
このあたりがシンガポールとかなりかぶって、しかもシンガポールのほうが質がいいです。
値段はマレーシアのほうが安いのですが・・・。
このあたりはツインタワー+食事(リッツの中華か鼎泰豊)あたりを楽しむ程度でいいと思います。
ショッピングは好みによりますが、マレーシアは値段はやすいですが、質は値段に比例しています。
シンガポールは値段は高いですが、やはり質は値段に比例しています。
どういったものを求めているかで選べばいいですね。

シンガポールでは全力で主要スポットを楽しみましょう。
分かりやすくマリーナベイサンズに泊まるのもいいと思います。

まとめ

以上、マレーシアとシンガポールの観光の注意点をまとめてみました。
どちらも同じようで違う、それぞれ魅力のある国だと思います。
どうしても観光上かぶってしまう点があるので、そこはうまいこと調整して。
お互いの特色を補完するような観光をすると、非常に楽しめると思います。

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