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マレーシアの国教はイスラム教です。
近年、イスラム教に関しては様々な報道があります。
日本ではイスラム教徒数そのものが少なく、あまり身近ではありません。
そのため、大多数の人は、実態がよく分からず、なんとなくイメージで怖く思っている、というのが正直な所ではないでしょうか。
私もそのくらいの認識でマレーシアに行きましたが、行ってみて大分認識が変わりました。
やはり実際に目で見てみることが大事だなと、つくづく思います。
観光客の目線ではありますが、そんなマレーシアの宗教事情についてまとめてみました。
もしよろしければ、以下のマレーシア関連の記事も併せてご覧ください。
マレーシアの国教はイスラム教です。
首都クアラルンプールにはイスラム教の宗教施設であるモスクが多数立ち並んでいます。
スーパーに行けばイスラム教で許可されているものかを区別するために、ハラル、非ハラルは明確に区別されて販売されています。
そして多くの女性が、頭にスカーフ(マレーシアで多く巻かれるタイプは、ヒジャブと呼びます)を巻いています。
ここまでは皆様がイメージする通りなのかな、と思います。
実際のところ、マレーシアは多民族国家。
マレー系は三分の二を占めてはいますが、残り三分の一は中華系やインド系が暮らしている、多民族国家です。
その結果、イスラム教国の中でも、イスラム教徒の割合が比較的低い国であるとされています。
マレーシア国民の宗教割合は、以下の通りの割合であるようです。
六割はイスラム教徒ですが、残りはそれ以外となります。
マレーシアでのイスラム教徒はマレー系が多いため、これはやはり民族割合に影響しているものと思われます。
隣国インドネシアもイスラム教国ですが、イスラム教徒の割合は9割に達します。
イスラム教を国教とする国の中では、比較的低い割合のようです。
ボルネオ島でのお隣ブルネイ・ダルサラーム国も7割程度と比較的低いです。
多民族国家ならではの事情ですね。
イスラム教ときいて、まずヒジャブを思い浮かべる方は非常に多いと思います。
女性が頭に巻くスカーフの事で、様々なタイプがあります。
このヒジャブ、マレーシアではどんな風に売られているのでしょうか。
一例はこちら。
ミッドバレーメガモール/クアラルンプール
大多数の人が、なんとなくイメージと異なる売られ方をしていると思ったのではないでしょうか。
私ももっとなんか厳格な場所で厳格に売られているのかと勝手に思っていました。
ですが、こういった他の普通のファッションアイテムと同じように売られています。
マレーシアの女性向けファッション雑誌では、様々なヒジャブをつけた女性が乗っています。
イスラム教としてのルールはありますが、そのルールの中でも、最大限ファッションを楽しむ。
マレーシアの人にとってのヒジャブは、そういったものであるようです。
マレーシアではイスラム教以外にも比較的寛容な傾向にあります。
個人的に印象的だったのはこの光景です。
クリスマスツリー/パビリオン
こちら、クリスマスツリーです。場所は、クアラルンプールの超中心部のショッピングモール、パビリオン。
日本は、キリスト教徒でもないくせになんでクリスマスを祝うんだ、なんておっしゃる人もいますが。
マレーシアでは概ねイスラム教徒ですが、クリスマスをお祝いします。
ヒジャブにクリスマスツリー。
見慣れない日本人には違和感がすごいですが、マレーシアでは一般的な光景です。
元々イギリス植民地であった影響もあるのでしょうか。
あまり深い意味は考えていない、日本と同じお祭りクリスマスがマレーシアでも繰り広げられています。
ちなみにこの時のキャンペーンタイトルは「CHRISTMAS WONDERS」
アメリカでは近年、少数教徒に配慮して「Merry Christmas」とは言わず「Happy Holidays」と言い換えるようになっています。
そんな傾向を一切無視した、マレーシアのクリスマス。
要はお祭りなんです。楽しめればいいんです。そこに深い意味はありません。
そんなところは日本と共通しているのかもしれません。
そんなマレーシア、宗教的な祝祭日が豊富です。
実はそもそもクリスマス、マレーシアでは祝日です。
もちろん、キリスト誕生日としてお休みになります。
それだけではありません。イスラム教はもちろんですが、他の宗教的な日も祝祭日の指定がされます。
ムハンマド誕生日、釈迦誕生日、イスラム断食あけ、ディーパバリ、メッカ巡礼祭、キリスト誕生日。
イスラム、仏教、ヒンドゥー教、キリスト教のそれぞれイベントですね。
イスラム教国家ではありますが多民族国家。他の宗教の行事についても、全国的に祝祭日の指定がされます。
更に正月も3種類。新正月、旧正月、イスラム新年。
これ全部祝祭日になります。
逆に日本だとここにあがっているもののうち、休みになるのは新正月のみ。
イスラム教が国教として大事にしているからこそ、逆に他宗教でも宗教的な行事の大切さも分かるのかもしれません。
ここまで、マレーシアのイスラム教が寛容的である、という事に関して説明してきました。
しかしもちろんイスラム教。
守るべきルールは存在します。
基本的な風習は在マレーシアの日本大使館に情報が載っていますので、こちらを参照すると良いでしょう。以下引用します。
マレーシアは、憲法上イスラム教を国教(連邦の宗教)と定めており、人口の半分以上を占めるイスラム教徒の間では、次のような教義、風俗、習慣があるので、外国人としても承知しておく必要があります。
- 酒、豚はタブー。
- 左手は不浄なものとされているので、握手、物の受け渡しは右手を使用。
- 人差し指で指すことは失礼なこととされているので、親指を使用。
- 頭は、身体の神聖な部分とされているので、子供でも頭はなでない。
- 婦人にはこちらから握手を求めない。
- 日没から夕方の祈りの時間が始まるので、日没後1時間くらいは訪問および電話は避ける。
- イスラム教徒を招待する夜の行事の開始時間は慎重に決めるのが無難。
イスラム教徒(マレー系とごく一部の中国系およびインド系)は毎年、イスラム暦に従って約1ヶ月間、日の出から日没までの間は飲食・喫煙を断 つ断食を行います。この期間中、イスラム教徒を食事に招待する場合は、時間に注意することが必要です。また、日中の断食は、相当な苦行のはずなので、交際 にあたっては、相手に対する理解と寛容さが求められます。
郷に入っては郷に従えと言います。
もしこれらのルールが守れなかったとしても、外国人だから仕方ない、という寛容の精神もマレーシアにはあります。
ですがそれに甘えることなく、敬意をもって接するために、上記の事項に関しては十分意識した行動を心掛けたいものです。
基本的に現地のマレーシア人と直接接することは、あまり多くないでしょう。
そのため意識しなくてもよいことも記載されています。
一番旅行者が意識しなくてはいけないことは、ハラル、非ハラルの扱いでしょうか。
マレーシアではハラル、非ハラルは厳密に区別されています。
中華系や外国人の利用が多いスーパーでは、イスラム教で禁じられている豚肉やお酒を売ってはいます。
ですが、これらの非ハラルの品物は、イスラム教徒の人が売ることはできません。
ですので売り場も、レジも明確に分かれています。
例えば豚肉を使ったハムやソーセージ、ビールなどのアルコール類をスーパーで買おうとする場合。
この場合にはレジが分かれている事に注意して、ノンハラルのものを買えるレジで会計する必要があります。
またこれらの非ハラルのものを、外で飲食することも基本的にはダメです。
非ハラルを提供しているレストランの中や、もしくはホテルの室内等で頂くようにしましょう。
またアルコールは飲食に用いなくてもNGです。
例えばアルコールの含まれるウェットティッシュ等、日本ではメジャーですがNGです。
持ち込んで使う場合には注意しましょう。
こういった事項は注意すべきものとしてあげられます。
また直接関係することは少ないかもしれませんが、犬もイスラム教ではNGとされます。
そのため町中で犬を見かけることはほぼありません。
イスラム教徒は全員猫派です。
wikipediaによると、
預言者ムハンマドは「ネコへの愛は信仰の一側面である」と言ったと記録されている。(イスラームとネコ – wikipediaより)
ものすごい扱いの差ですね・・・。
ですので基本的にペットは猫であるようです。
イスラム教徒の少ないボルネオ島の郊外エリア等で、たまに犬を見かけることはありますが、基本的には見かける事はないでしょう。
マレーシアの宗教事情についてまとめてみました。
厳しいルールがある一方で、他宗教にも寛容である点が分かっていただけたでしょうか。
とは言え、アメリカ等でもキリスト教に厳格であるべき、といった考えがあるのと同じように。
マレーシアにもイスラム教に厳格であるべき、といった考えもあります。
実際、宗教問題はかなりナイーブです。
これらの事項を、もっと厳格にすべき、と考える人もいますし、もっと寛容であるべき、と考える人もいます。
人により様々な考え方をもっている人がいます。
これは日本でも同じことです。
日本では比較的無宗教ではありますが、仏教や神道の考え方はかなり生活に根付いています。
初詣や七五三、盆踊りや葬儀等。あとはお守りやおみくじなんかもそうですね。
無宗教といいつつ、これらの宗教的な行事は、日常的な生活の一部です。
これらの行事は、人により程度が異なりはしますが、多くの日本人が大事にしているのと同じように。
マレーシアでも宗教的な行事は、日常の一部として非常に大切にされています。
これはイスラム教に限らず、全ての宗教で同じことです。
観光客としては、過度な不安を抱きすぎることなく、かといって尊厳を忘れることなく。
マレーシアの文化を尊重して訪問することを心掛けたいですね。