シンガポールへせっかく来たのだから、おいしい現地のシンガポール料理を食べたい!と思う方は多いのではないでしょうか。
とはいえ、現地の料理はなかなか日本人になじまないものも多いです。どの国にいってもそうですが、合うもの・合わないものってあるんですよね。シンガポール料理も、おいしいものもあれば、これは日本人には厳しいかも、というのもあります。
そこでここでは、私自身が実際にシンガポールで食べたシンガポール料理と、実際に訪れたお店をまとめてみました。観光客が訪れやすい!という目線でまとめています。皆様の参考になれば幸いです。なお、価格が分かるものについてはすべて価格を記載しており、このページでの$はシンガポールドルを指します。
ちなみに、私はラクサは合いませんでした。なので、ラクサはあんまり・・・っていう人とは味覚が似ているはずです。好きな人ももちろんいると思いますし、そういう方には本当申し訳ないのですが、私はダメでした。
シンガポール料理とは
おススメの料理に入る前に、シンガポール料理って具体的にどういうものを指すのでしょうか。
「シンガポール発祥」「シンガポール現地の人に親しまれている」料理を指す事が一般的だと思います。
ただここで注意していただきたい点が1点。
シンガポールは元々、お隣マレーシア連邦中の1つの州でした。しかし、マレーシアは全般的にマレー系の比率が高く、シンガポールは中華系の比率が高かったため、民族的な軋轢が生じます。この結果、1965年にマレーシア連邦から分離独立して建国されたのが、シンガポールになります。
この歴史的経緯がどう影響するかですが、つまるところ、マレーシアの料理とシンガポールの料理は同じなのです。だって同じ国だったのだから。
このため、シンガポールの料理はマレーシアにもありますし、マレーシアの料理はシンガポールにもあります。
強いて言えば、シンガポールは中華系民族の比率が高いため、中華系の料理はシンガポール料理。マレーシアはマレー系民族の比率が高いため、マレー系の料理がマレーシア料理と理解されることが日本では多いでしょうか。
とはいえ、元は同じです。「これってマレーシアじゃないの?」と思われた方。マレーシア料理でありシンガポール料理なんです。もともと同じ国なんです。
という事で、ここでは「マレー半島(シンガポール及びマレーシアを含む)」の「中華系民族」の間で親しまれている料理を中心にご紹介します。
チキンライス


シンガポール料理の筆頭格といえばまずチキンライス。
シンガポール料理といえばこちらを思い浮かべる方が圧倒的に多いのではないでしょうか。
蒸した鶏肉がごはんに乗っているだけなのですが、見た目からすでに日本人が好きそうな感じが出ていますね。ご飯も鶏ガラで炊いていて、さらに鶏がらスープもついてきてと鶏が全面的に出てくるこの料理。苦手な方を探すほうが難しいのではないでしょうか。
またお値段も3~4ドルからと非常に安いのも魅力の一つですね。
ここでは、ミシュラン選ばれた、一つ星の1店舗とビブグルマンの2店舗をご案内します。ちなみにこちら、うち2店舗は上の写真のチャイナタウンフードストリートにあります。チャイナタウンフードストリートの名前は伊達じゃないですね。もう1店舗もチャイナタウンフードストリートの近くですし、別のミシュラン店もありますし、この界隈は評判のお店が非常に多いです。
香港油鶏飯面


チャイナタウンにあるミシュラン一つ星認定店。
チャイナタウン中心部のChinatown complexのホーカーにあるほうが本店で、ミシュラン認定後に、路面店も新規オープンしました。ホーカーは場所もわかりにくく混んでいますが、こちらがミシュラン一つ星認定で、かつお値段も安い。(チキンライス$ 2)。路面店は広くて清潔で空いていますが、ミシュランはビブグルマン認定でお値段は高い(チキンライス$ 3.8)
個人的には観光できてるので、清潔で空いている環境で食べれる場所代と思って、路面店でいいかな、と思います。地図と写真は路面店のほうです。
ちなみにこちら、チキンライスは割と普通という評価が多く、人気があるのはチキンヌードルのほうです。(路面店で$ 4.8)
天天海南鶏飯




こちらもチャイナタウンの店舗。超有名ホーカーのマクスウェルフードセンター内にある、ミシュランビブグルマン認定店。かなりド定番なので観光客人気も高く、ものすごい混んでいます。チキンライス$ 3.5~。お昼時を外せばそうではないみたいなのですが。


こちらもかなり大混雑なので、奥のすぐ近くにある阿仔海南鶏飯もおすすめです。なんでも天天で働いていたコックが諸般の事情で揉めて独立したのがこのお店らしく、味はほぼ同じなのだとか。何ならレビュー評価はこっちのほうが良かったりします。ほんとかどうかはよくわからないのですが、Googleでもトリップアドバイザーでも同じことが書いてあるので本当なんだと思います。こちらはチキンライス$3~。
Tiong Bahru Hainanese Boneless Chicken Rice


こちらはあまり紹介されているのを見ませんが、やはりミシュランビブグルマン認定店。こちらはシンガポール中に店舗が多くあり、観光客が訪れやすいのは上でご紹介したチャイナタウン店舗かクラークキーの店舗でしょうか。
値段も$ 3からと大変お安く、しかし物価の高いシンガポールでチキンライス店舗は$ 3前後で本当よくやっていけますね・・・。激安ホーカー料理の代表格ですね。
チャイナタウン
クラークキー
バクテー


バクテーは聞いたことがない人はとことん聞いたことがないと思います。骨付き豚肉を独自の香辛料で煮込んだ料理です。これも絶品。
豚肉はかなりがっつり煮込まれていて非常に柔らかいですし、コショウががっつりきいていてスパイシーな味付け。独自の東南アジアっぽい香辛料が効いていて、これが良いアクセントになっていますね。
こちらではド定番のお店1件をご案内。ミシュランビブグルマン認定店です。シンガポールに幅広く店舗があるので、比較的訪れやすいのではないでしょうか。ちなみにこの写真の通り、夜行くとかなり大盛況なので、後述しますがお昼前の空いてる時間の訪問がおススメです。
松發肉骨茶(SONGFA BAK KUH TEH)




こちら超ド定番の店舗です。オープン直後はこんな感じで空いていますので、昼少し前ごろにいくのにおすすめ。肉料理ですが、塩コショウと香辛料メインなので、結構あっさりしてるので全然入ります。
バクテーは$7.3/$9.5、ライスは$ 0.8/$ 1.0、チャイニーズティー(ティーバッグ)$1。小さいセットで9.1$、大きいセットで$11.5といったところでしょうか。写真は小さいセットのものです。
味はコショウがかなりきっちりきいているなという印象。人によっては少しから目に感じるかもしれませんが、個人的にはアリでした。
店舗はいくつかありますが、観光客が訪れやすいのはチャイナタウン、クラークキー、オーチャードとハーバーフロント(セントーサ島の対岸側入口)のあたりですね。
チャイナタウン
クラークキー
オーチャード
ハーバーフロント(セントーサ駅)
新店なので自分が見たときにはGoogle Map未掲載でした。HarbourFront Centre(VivoCityの隣)の #02-74/75とのこと。公式サイトには掲載されています。
クレイポットチキンライス


なにそれ、ってなる方多数かもしれません。あんまりおすすめとして紹介されているのを見かけないんですが、個人的にはここで掲載しているのの中で一番好きです。
醤油鶏肉土鍋ご飯、といったところなんですが、これがもう本当においしいんです。最高です。
デメリットはお店をあんまり見かけないところでしょうか。というのもこのクレイポッドチキンライス、白米を土鍋で一から炊き上げるので、調理時間がすごいかかります。なのでやるほうも大変なので、あまりお店みかけないんですよね。そしてこの結果、人気のお店は混みやすいのがちょっと残念ポイントですね。写真は人気店のものですが、ものすごい勢いで炊きこんでいます。
ここではミシュランビブグルマン掲載店と、そのお店はめちゃくちゃ混んでるので代替のお店、あとはセントーサ島のユニバーサルスタジオ出口すぐにある、マレーシア・クアラルンプールの人気店のシンガポール支店をご紹介します。
Lian He Ben Ji Clay Pot Rice


チャイナタウンはChinatown Complexの2Fフードコートの名店。ミシュランビブグルマン掲載店。営業時間は16:30~以降、木曜定休のため注意。
なおこの店、ミシュランビブグルマンを受賞した影響で、混雑が特に著しいです。自分が行ったときには金曜18時に訪れましたが、提供は19:30といわれ断念しました。ちょっといくらなんでも混みすぎかな・・・と。オープン直後か、なんならちょっと早いぐらいに行くほうがいいようです。一つ$ 5~と、非常にお安いのはありがたいんですけどね。


なお、もし行かれる方はこのお店場所がとにかくめちゃくちゃ分かりにくいです。店番号は#2-199。 Chinatown Complex の正面入り口からだと、2Fの一番奥の一番右の一番端っこです。この地図だと水色エリアで、一番右上のおみせです。
混んでるし分かりにくいですが、この地図みながら周りのお店の数字みながらいけばたどり着けるはずです。
チャレンジされる方向けに、同じフードコートにある別のクレイポットチキンライス店もこの後ご案内します。個人的にはここもおいしいと思うので、待ち時間聞いてみて諦めたりとかしたけど、クレイポットチキンライスは食べたい!というときにはご利用してみてください。
Zhao Ji Claypot Rice


先ほどのお店に隠れがちではありますが、ここも比較的評判の良いクレイポッドチキンライス店です。おすすめ。
先ほどのお店は夕方からですがこちらは11:00~20:30と開いている時間が長く使い勝手が良いです。月曜日だけ定休となるのでこちらは要注意。
注文後からご飯を土鍋で炊き上げるため、20分ほど提供に時間が必ずかかります。この点は注意。あとここは飲み物がないので、注文後にドリンクをかいにいくのもいいでしょう。


ここも例によってお店の場所が分かりにくいです。かなり。 #02-053にあります。また飲み物は自分普通の飲み物が近くに見当たらず、 #02- 90番のお店で買いました。とにかく番号が分からないとここではお店見つけられないので、注意してください。この地図だと緑エリアで、黄色エリアに近い壁際の場所にあります。チャイナタウンコンプレックスの正規の入り口は、右下の黄色の一番下のあたりにあります。自分はここを探して30分近くさ迷い歩きました。


自分が行ったときは金曜18:30くらい、でも結構空いていました。ただお客さんはそれなりには居ました。個人的には結構おいしかったんですけどね。おこげもいい感じで楽しめましたし。
お値段は$10~。なお、1人前$10、2人前$12、3人前$15、4人前$20・・・という感じで、結構料金の傾斜が激しいです。
おそらく3人前くらいまでは、1つの土鍋でどかんと作るので値段があんまり変わらないものと思われます。
Heun Kee Claypot Chicken Rice


こちらはマレーシアの首都・クアラルンプールで大変評判の良い、クレイポットチキンライス店のシンガポール支店になります。場所がセントーサ島のど真ん中、ユニバーサルスタジオの出口すぐ近くに、マレーシアンフードストリートというフードコードがあるのですが、その中にあります。


お値段は1つ$11、「with Salted Fish」すると+1$で$12。この辺りはお好みで。クレイポットチキンライスでこういうの乗ってるのはあまり見ませんが、このお店はクアラルンプールの本店でも乗せてますね。これは本当に好みだと思います。こちらも非常においしく。クアラルンプールだとこの3分の1ぐらいの値段なんですが、まあここはシンガポールですからね・・・。
オーダーから提供までは15分ほどでした。ドリンクはここでは売ってないのですが周りで売っているので、適当に購入されるのをお勧めします。
なお私が訪れた日曜19時頃はフードコート全体が大盛況でしたが、首都圏イオンのピーク時の殺伐としたフードコートと比べたら、まだいけるでしょ、っていう感じですね。日曜でこれなので、平日だとより余裕もって行けるのではないでしょうか。まあ周りに飲食店も多いですからね、ここは。
カヤトースト
ちょっと毛色を変えてあっさりめなコースに。カヤトースト。
これも本当にド定番です。「カヤ」と呼ばれるピーナッツバターみたいなのと、バターがこれでもか!と塗られたトーストパンです。甘いのが苦手な方はだめでしょうが、そうでない方はぜひ一度食べてみてほしい。甘くて甘くて帰国して体重計に乗りたくなくなりますが、おいしいです。朝からいっちゃってください。頭に糖分がめり込みます。
なお油断していると、コーヒーも激甘が出てくるので甘&甘で偉いことになります。ほんとこっちの人甘いの好きですよね。
基本形のCoffee(もしくはKopiとも。マレー語風ですね。)は、何も言わないと砂糖とさらに甘い練乳が、当たり前に入っています。ここはシンガポールなので。練乳と砂糖の入れ具合で、商品名と値段から変わってくるんですね。これはどこのお店でも割と一般的なので、覚えておくといいかもしれません。
- Coffee(Kopi)…練乳、砂糖
- Coffee-C(Kopi-C) …無糖練乳、砂糖
- Coffee-O(Kopi-O ) …砂糖
いや砂糖が要らないんだよという方。ここはシンガポールです。砂糖入れないなんて考えられないんです。
なので、注文する際にはCoffee-Oで、less sugarなりsugar freeなりオーダーしてください。 また現地風にオーダーするならKopi-O kosong(コソン)とオーダーすると無糖になります。
セットメニューの場合でも、差額払えば変えてくれることが多いので、聞いてみるとよいと思います。
ここではシンガポールではド定番のお店をご案内します。感覚的にはどちらもシンガポールのコメダ珈琲といったところ。歩いていれば有名どころには結構あります。
ただどこのお店もかなり人気で、朝から結構な賑わいです。中心部よりかはちょっと外れたところにいけるのであれば、そちら行ったほうがすいていますね。例えばセントーサ島の店舗とかは朝からすごい混んでて、あきらめたほどでした。
Ya Kun Kaya Toast


シンガポールのカヤトーストの王様みたいなお店です。
普通のシンガポールチェーン店ですが、どこにいっても大盛況大人気。完全にシンガポールに根付いているお店です。
シンガポールどころかインドネシアやカンボジア、果ては中国まで進出しており、もはやアジアの定番店といった感じ。
そんななか、とうとう東京・豊洲に上陸!・・・したのですが、数年で撤退。この甘さは日本人には背徳感が強すぎるのかもしれません・・・。おいしいんですが・・・。ちなみに隣国マレーシアには意地でも出店しないご様子です。なんででしょうね。


定番カヤトースト単品で$ 2.4、温泉卵とコーヒーのついたセットが$ 4.8。内容的には名古屋のモーニングに近いものを感じますね、安いですし。卵ついてくるし。
温泉卵は醤油をかけて自分は頂きました。甘いの食べたらしょっぱいの食べたくなるので、個人的にはアリです。
Toast BOX


こちらも本当どこにでもあります。
ただYa Kunは1944年に屋台から始まっている長い長い歴史がありますが、こちらToast Boxは2005年10月にできた新鋭のチェーン店です。新鋭ですがシンガポールではそこかしこで見かけ、隣国マレーシアやタイにも出店しており、かなり勢いのあるお店です。
そしてそこかしこで見かけるんですがどこも混んでます。大人気ですね。


こちらもカヤトースト+コーヒー+温泉卵のセットで$ 5.7。気持ちYa Kunよりはお高めですが、それほど変わりあるわけではないですね。どちらもおいしいので雰囲気で選んでいいと思います。
こちらは店舗は公式ページの店舗案内をご覧になったほうがいいでしょう。本当どこにでもあります。
i jooz(生絞りオレンジジュース自動販売機)




・・・なんか最後にだいぶん毛色の違うのを入れてしまいましたが。
これ、普通においしかったんですよね。
何これ?ってなる方も多いと思うんですが、生絞りオレンジジュースの自動販売機なんですよ。自動販売機の中でオレンジが冷えていて、お金を入れるとその場で冷えたオレンジを生絞りしてドリンクとして提供してくれるという、なかなかダイナミックなものです。
で、これが普通においしい。見かけたらつい買ってしまうぐらいおいしい。


お値段$ 2。本当においしいので是非飲んでください。
こちら人気すぎて「Q Orange」なる類似品も出るくらい人気なんです。こちらも見かけましたがこっちはなんか$3だったので買いませんでしたが。
割とショッピングモールの中とか、街中とか、歩いているとふらっと見かけると思います。逆にいざさがそうとするとなかなか見つからなかったりするので、見かけたらすぐ買ってみてください。おいしいので。
具体的な場所はあんまり示しずらいのですが、とりあえずクラークキーのソンファバクテー近くにはこんな感じであります。
ちなみに完全に蛇足なんですが、シンガポールのセブンイレブンにはスラーピーおいてあるお店が結構多い気がします。さすが常夏の国。
スラーピー知らない方も多いと思うのですが、日本のセブンイレブンにもごくわずかに置いてある、炭酸フローズンドリンクです。個人的には大好きです。なかなか貴重なのでこちらもぜひ味わってみてください。
大きめのセブンには結構あります。


さいごに
以上、シンガポールならではの料理(最後は飲み物でしたが)についてまとめてみました。ここに挙げたのは自分自身でどれも食べていて、うまい!となったものたちです。
個人的にはあまり薦められているのをみないのですが、クレイポットチキンライスはすごい好きなんですよね。こちらはぜひ食べてみて頂きたいです。
あとはカヤトーストですかね。かなり背徳感の強い甘さですが、日本では食べられないので是非食べてみてください。個人的には甘いコーヒーに甘いカヤトーストで、口の中をかなり甘ったるくするのが好きです。
ここに以外と半熟卵が効いてきます。甘いのとしょっぱいのでもう止まりません。