洋書を読もうと思ったきっかけ
ずっと英語を勉強したいと思いながらも、20代は仕事に忙しくとてもじゃないですが、勉強なんてする気になれませんでした。結婚、出産を経て主婦になり、あまりにも空っぽな自分に不安を覚え、とにかく何かやろうと思い、ずっと頭の隅にあった英語に挑戦してみることにしました。幸いにも夫の仕事の都合で東南アジアに行くことが多く、丁度英語の必要性を感じていたところでした。ある大きな書店で、どこかのブログで英語学習者におすすめされていた洋書、ステファニーメイヤーの「Twilight」を手にしました。表紙がとてもおしゃれで日本ではお目にかかれないデザインに惹かれ、すでにその映画を見ていたこともあって、軽い気持ちで読んでみることにしました。もちろんその本だけでは理解できないので、日本語訳も買い並行して読むことにしました。そしたら、なんとまあ面白い。見事にドはまりし、時間がいくらあっても足りないと感じるほどでした。
どんな風に覚えたか
最初は分からない単語ばかりで、1時間でやっと1ページ読むという本当にゆっくりなスピードで始めました。分からない単語は意味をノートに書き出していき、毎日読む前に単語を暗記してから本に取り掛かるという感じで進めていきました。また日本語の訳本と一緒に、自分の解釈と合っているか答え合わせしながら進めていきました。
これは英語学習方法としてはあまりおすすめされていないかもしれません。私の場合は分からないところを分からないままにするのが気持ち悪く、本の内容をきちんと理解して大切に読みたいと思ったので、単語ノートとにらめっこする方法を採りました。分からない単語は読み飛ばしていく方法ももちろんありですし、人によって進め方はいろいろです。私にとっては単語の暗記が苦にならないくらい、その本は楽しいものでしたし、この方法が一番自分に合っていると感じました。おかげで英語を読むことに関しては飛躍的に向上しました。今は単語を覚えようとすると眠くなるので、単語帳アプリを使って、1日に1回は聞き流すようにしています。トワイライトシリーズを読み終えるころには、1時間1ページから20ページくらいまで読めるようになりました。英語の上達という目標はいつしか、洋書を読むことに変わっていきました。ですので、英語は読めますが、話したり聞くのは全くできません(笑)いまだに私の英語は発展途上です。小さな子供を育てながら時間を作るのは大変でしたが、子供たちがようやく幼稚園に行きだし、自分の時間がしっかりもてるようになった今は洋書を読む時間が最高の幸せです。時間がない方にも英語学習で洋書を読むことはかなりおすすめです。純粋におもしろいし、時制や文法なども自然に覚えられます。ただ個人的には読みやすいと言われている児童文学やラダーシリーズよりは、多少難しくても自分が好きなタイプの本を読んだ方が楽しく続けられると思います。
ロマンス作家の紹介
こちらでは私の好きなロマンス作家さんとおすすめの本の紹介をしていきたいと思います。洋書を読むにあたって、歴史ものはキリスト教の概念や当時の制度の理解が不足しているため、何となく避けておりました。ですので下記に挙げるのは、現代を舞台にした小説を描く、そして日本で人気のロマンス文庫作家さんです。日本と欧米の本のカバーの違いを見るのもまた面白いですよ。勝手に画像を載せられないためAmazonのリンクを貼っていますが、もし和書を購入する場合、新品では手に入らないことがほとんどです。ブックオフやメルカリなどで探した方が安く済む場合もありますので、他のサイトも比較してみることをおすすめします。また洋書の購入の際にもAmazonだけでなく、Book DepositoryやBARNES&NOBLEなどの海外サイトを見てみることもお勧めします。これらのサイトでの購入の仕方は後ほど別の記事で載せるつもりです。
ジェイン・アン・クレンツ(Jayne Ann Krentz)
現代ものはジェイン・アン・クレンツで、歴史ものはアマンダ・クイックと名前を使い分けています。男性ヒーローは少し癖のある方が多くて、それがまた魅力的! それぞれが独立したストーリーで楽しめるようにはなっていますが割とシリーズものが多いです。単発で楽しみたい方は例えばこちらがお勧めです。
Trust Me(曇り時々ラテ)
シアトルで小さなケータリング会社を営むデズデモーナ。彼女の新たな依頼人はIT業界注目の若き起業家スターク。頭脳明晰にして完全無欠の理系人間、そのオタクっぷりが災いしてか結婚当日二度までもドタキャンされた過去を持つ強者だ。なりゆきで彼の専属接待コンサルタントになったはいいけれど、ハッカーに殺人、次々怪しい事件が勃発!おまけに世紀の恋に落ちるだなんて…恋愛音痴のキャリアガールと希代の堅物オトコが織りなす極上ロマンティックミステリ。
優しさと明るさを兼ね備えたヒロインと対照的な堅物な最先端IT社長。その設定だけでおもしろいと分かる。ヒロインの家族のわちゃわちゃぶりもおもしろかったです。
サリー・ソーン(Sally Thorne)
残念ながらこの方の本は1冊しか翻訳されてないんですよね。オーストラリアの方です。英語初心者のわたしにはどこがオージー英語なのか分かりませんでした。
The Hating Game(大嫌いゲーム )
私の名前はルーシー。出版社に勤めるCEOの秘書よ。なんと、この会社にはもうひとりCEOがいて、秘書ももうひとりいるの。そのもうひとり―ジョッシュとわたしは、ほんとうに気が合わない。相手とのやりとりを記録し合っていて、この一年で人事に苦情を申し出たのはそれぞれ四回ずつ!一緒に仕事をするのが大変だってわかるでしょ?それなのに、ふたりの間に新たな戦いの幕が開きそうなの。私たちのどちらかが昇進できるかもしれないのよ。大嫌いな同僚が上司になるのを、絶対に阻止してみせるからね!
2016年に刊行されてから今でもベストセラーです。アメリカで映画化もされました。おチビの主人公と背が高いヒーローのでこぼこコンビがとてもかわいくて、コミカルです。またオーストラリアならではの広々とした情景も目にうかぶようでした。
ノーラロバーツ(Nora Roberts)
言わずと知れたロマンス界の神様みたいな人で、世界中にファンがいます。またJ・D・ロブ名義のイヴ&ローク シリーズも有名ですね。英語は上級者向けだと思います。私は日本語訳がなければ、とてもじゃないですが理解しきれなかったと思います。アメリカの素朴な田舎町の様子や町の人々、家族とのささやかな日常が丁寧にやさしく描かれています。アメリカでは恐らく日常的なものでも私たちの知らないもの(例えばシリアルの商品名や植物の名称など)が頻繁に出てきますし、分からない言い回しがたくさん出てきます。それはそれで、勉強になるのですが。読んだ後にほっこりするそんな作家さんです。例えばこちらの本はノーラロバーツさんの良さがしっかり詰まった本でした。
The Witness(孤独な瞳の目撃者 上・下)
エリザベスは、シカゴで外科医をしている母親が精子バンクでドナーを選び、人工授精により誕生した。優れた頭脳と美しい容姿にめぐまれたが、彼女の日常は、母親が綿密に組み立てたスケジュールに従うだけの生活だった。そんな彼女が初めて母親に反抗する。髪を染め、身分証を偽造してロシアン・マフィアとの関係が噂されるナイトクラブへ出かけたのだ。カクテルに酔い、ハンサムなロシア語訛りの男性に誘われて、気がつくと彼女は川辺の邸宅にいた。そこで彼女は殺人現場を目撃してしまう…。
十二年前のあの事件以来、エリザベスは孤立無援の長い逃亡の日々を送ってきた。そしていま、彼女はアーカンソー州の豊かな自然にめぐまれた田舎町に居を構えていた。そこで彼女は地元の警察署長ブルックスと出会う。彼はエリザベスが全身から発する言葉にならない言葉を鋭く感じ取っていた。“わたしを見ないで”、“わたしに気づかないで”。気さくで温和だが、粘り強い男ブルックスが彼女に接近を開始する…。
ヒーローはどこまでも優しく、ヒロインはどこまでも賢いです。ハッキングの才能がある主人公がマフィアを相手に戦います。また交流を避けてきた主人公が戸惑いながらも家族や町の人たちと対話していく様子がほほえましくもありました。
リンダハワード(Linda Howard)
こちらも日本では絶大な人気を誇る作家さんですね。比較的この方の英語は読みやすいと言われています。ヒーローは少し強引で、自信たっぷりで、無骨でいかにも雄といった感じが多いです。
Shades of Twilight(心閉ざされて)
アラバマきっての名家の末裔ロアンナ。幼いころに両親を亡くし、祖母の屋敷に引き取られた彼女は、17歳の時、叶わぬ恋と知りつつ又従兄弟のウェッブに想いを寄せていた。そんな折り、屋敷で殺人事件が発生、容疑者扱いされたウェッブは故郷を去った。10年後、彼と再会したロアンナは蘇る愛の炎に心を乱される。歪んだ殺意が忍び寄っているとも知らず……。
ヒロインの境遇がつらいです。重いテーマがいくつも重なって、つらいつらいと思いながらも読み進めてしまいます。ヒロインが少しづつ幸せをつかんでいく様子が心に染みます。
まとめ
あげたらきりがないので、この辺にしておきます。またおもしろい本があったら別途追加していきますね。
オリジナルで読むとまた、違った楽しみが味わえますよ。それと同時にいかに翻訳という仕事が奥が深いかを実感します。よく翻訳が下手、不自然という口コミが見られますが、英文を読むと作者の文体に近く自然な文にするというのがいかに難しいかがよく分かります。
ロマンス小説の魅力は何といっても、必ずハッピーエンドで終わることです。ヒーローは決して裏切らないし、ヒロインはいつも一生懸命です。気分が落ち込んている時や悲しい時には、ロマンス小説はあなたの気持ちを元気づけてくれるでしょう。是非みなさんにも海外ロマンス小説の楽しさを知っていただきたいと思います。