マレーシア通貨リンギットについて レートや利用時の注意事項まとめ

マレーシアの通貨、と聞いてピンとくる方はあまり多くないのではないでしょうか。
答えは「リンギット」。
これを聞いても、あまりピンとくる方は多くはないかもしれません。

ここではそんなマレーシアの通貨であるリンギットについて、概要と歴史、レート推移といった、知っておきたい情報をまとめました。
リンギットの知識を深めるための一助になれば幸いです。

実際にリンギットを両替する際の注意事項は別記事にまとめています。
マレーシアリンギットの両替をお得にする方法 1万円毎に2千円損する事も クアラルンプール、コタキナバル、ランカウイの具体的な両替所の場所は、こちらの記事でまとめています。
クアラルンプール・コタキナバル・ランカウイ両替所案内 レートはWeb確認可能

関連として、マレーシアの物価傾向は次の記事でまとめています。
大体物価は、三分の一程度と考えていただければ問題ないですが、物によってことなるため注意は必要です。
マレーシア物価事情 クアラルンプールはアジアで最もコスパが高い都市に認定 またクレジットカード利用に関しては、マレーシアではスキミングの被害が多く報告されています。
これはマレーシアを拠点とするスキミング専門の犯罪集団がいるためです。詳細は以下記事にまとめています。
マレーシアでのクレジットカード利用は要注意 スキミング被害が多発中

当サイトのマレーシア記事の一覧はこちらです。
マレーシアってどんな国?観光・旅行に知っておきたい情報をまとめました

マレーシアの主要観光地の選び方はこちらの記事でまとめています。
マレーシア観光案内 おすすめ都市&有名スポットの選び方・ポイントまとめ

マレーシアリンギット基礎知識

マレーシアで取り扱われている通貨は、正式名称を「リンギット」といいます。
まずは基本的な知識をまとめました。

マレーシアリンギットについて

マレーシアの通貨単位はリンギットです。
補助通貨も存在し、単位はセン。
100セン=1リンギットになる、一般的な補助通貨の単位ですね。

英語表記では「Malaysian ringgit」、マレー語での表記では「Ringgit Malaysia」。
アルファベット2桁で表記される場合には、マレー語での表記から「RM」とされます。
3桁で表記される場合には「MYR」(MalaYsian Ringgit)と表記されます。

ASEANでは、マレーシアは経済発展が著しい国家。その通貨リンギットも信頼度は高いです。
シンガポール・ドルはさすがに別格(世界トップクラスで日米より上の格付け)ですが。
近隣諸国では経済規模を上回るインドネシア・ルピアやタイ・バーツよりも信頼度が高いため、東南アジア随一の信頼度を誇っています。
この点は、国債の格付け等も確認いただければわかるのではないでしょうか。
実際、日本・円と1~2ランク程度しか離れていないランキングになっていることも数多くあります。

マレーシアリンギットの種類

マレーシアリンギット

写真は、1リンギット紙幣です。
マレーシア紙幣は日本と異なり、肖像画は全員同じ人物。
マレーシアの初代首相、アブドル・ラーマン元首相の肖像画が描かれています。
一緒に掲載されている風景画等が、金額により異なります。

現在発行されている紙幣・通貨は以下の通り。
市場に多く流通しているのも、以下の紙幣・通貨となります。

  • 紙幣(単位:リンギット)
    • 1
    • 2
    • 5
    • 10
    • 50
    • 100
  • 硬貨(単位:セン)
    • 5
    • 10
    • 20
    • 50

100リンギット紙幣は現地では高額紙幣とみなされます。渡すとたまに偽札じゃないか、チェックされる事もあります。
100ドル紙幣みたいなものですね。拒否される事私は体験しませんでしたが、ローカル度が高いお店等では別かもしれません。
大型のショッピングモールや高級ホテルであれば拒否はされないでしょう。
また旧来は500リンギット、1000リンギット紙幣も発行されていましたが現在では発行されていません。
渡されることは殆ど無いと思いますが、万が一渡されそうになった場合は拒否したほうがよいでしょう。

なお、通貨で1セン通貨はありませんのでご注意下さい。
ただ端数が出たらどうなるんだ、というのがあると思います。後述します。

1~4センの端数は切り捨て/切り上げられて計算する

日本ではないパターンですが、1~4センの端数は切り捨て/切り上げられて計算します。
結果、なかったことになります。
ぶっちゃけ日本もコレでいいと思うんですけどね・・・。1円単位面倒ですよね・・・。
ちなみにもし1リンギットにセンが出て、切り上げ、切り下げとなった場合のルールは以下の通りとなります。

金額切り捨て/切り上げ実際に支払う金額
1リンギット00セン何もしない1リンギット00セン
1リンギット01セン切り捨て1リンギット00セン
1リンギット02セン切り捨て1リンギット00セン
1リンギット03セン切り上げ1リンギット05セン
1リンギット04セン切り上げ1リンギット05セン
1リンギット05セン何もしない1リンギット05セン
1リンギット06セン切り捨て1リンギット05セン
1リンギット07セン切り捨て1リンギット05セン
1リンギット08セン切り上げ1リンギット10セン
1リンギット09セン切り上げ1リンギット10セン
1リンギット10センなにもしない1リンギット10セン

という事で、端数が1、2、6、7センの時は切り捨て。3、4、8、9センの時は切り上げになります。
なので結果、金額は必ず5センの倍数でそろった金額となります。
2007年にこの制度が導入され、数年はいろいろありましたが10年以上経過した現在では、ほぼ完全にこちらで統一されています。
1セント硬貨もしばらくは見ることがありましたが、現在ではほとんど流通していません。

これはごまかそうとしてるのではなく、現在のマレーシアでは当たり前になっているので要注意です。

リンギットの意味

リンギットはマレー語で「ギザギザな」を意味します。
これは16~17世紀頃、マレー半島で周囲がギザギザであったスペイン・ドル銀貨が流通していた事に由来しているようです。
(この時代のマレーシアはポルトガル植民地で、ポルトガル植民地ではスペインドル銀貨が主に流通していたためです。)

リンギットの歴史

実はマレーシアの通貨が「リンギット」と正式に決まったのは、1967年と比較的最近の話です。
それまではサラワクドルだったりボルネオドルだりと地名がついたり、マレーシアドルと統一された後でも「ドル」が通貨名称でした。
またブルネイでは、英語名称はブルネイ・ドルが正式名称ですが、マレー語ではブルネイ・リンギットとして表記されることもあります。
このあたりはリンギットの歴史が関係してきます。

マレーシアドルの流通

第二次世界大戦後、マレーシアは独立に向けて激動の時代を送ります。

マレーシアドルが発行されたのはそんなさなかの1953年。
当時はマラヤ連邦、イギリス自治領シンガポール、イギリス自治領ブルネイ、リアウ諸島(シンガポール対岸、現在はインドネシア領)の四か所で使用されることとして始まった通貨になります。
当時はサラワクとボルネオはまだマラヤ連邦とは別々であり、こちらはそれぞれサラワクドルとボルネオドルを発行していました。

この後1963年、マラヤ連邦、シンガポール、サラワク、ボルネオは統一された連邦国家となり、マレーシアが成立します。
(この途中リアウ諸島は、インドネシアへの統合に向けてこの枠組みからは外れます。)
この2年後である1965年に、シンガポールがマレーシアから独立します。

ですが通貨であるマレーシアドルだけは、ずっと共通のまま使われ続けます。
この時、マレーシア、シンガポール、ブルネイの3ヵ国で使用できる通貨として存在していました。
マレーシアドルは1967年まで使用され続けます。

マレーシアリンギットの発行

しかしさすがにばらばらとなった3ヵ国、同じ通貨を使うには貨幣制度上の問題がありました。
そこで1967年、各国はそれぞれ独自通貨を発行します。

マレーシアはマレーシアリンギット。
シンガポールはシンガポールドル。
ブルネイはブルネイドル。

それぞれの国でそれぞれの通貨が使われることとなりました。
こういった経緯でそれぞれの通貨が定まった経緯があるため、この3ヵ国の通貨は奇妙な共通点があるのです。
マレーシアでは現在も、「シンガポールリンギット」「ブルネイリンギット」として、それぞれの通貨を呼ぶことがあるのは、このためです。

実際、シンガポールではリンギットの表記はありませんが、ブルネイの貨幣には「リンギット」の表記があります。
英語表記では「ブルネイドル」ですが、マレー語の表記では「ブルネイリンギット」と記載されているのです。

シンガポール・ブルネイとの通貨相互交換契約の解消

このようにマレー半島とボルネオ島北部は、3つ国と3つの貨幣に分かれる事となりました。
しかし旧来同じ紙幣を使っていたために、マレーシア・シンガポール・ブルネイは通貨の相互交換条約を結んでいました。
それぞれの通貨は、それぞれの国で等価で交換可能であったのです。

しかしこれも、1973年にマレーシア政府が解消を決定。解消されることとなります。

ちなみにこの条約、現在もシンガポールとブルネイの間では有効な条約となっています。
そのためシンガポール国内でもブルネイの通貨が、ブルネイでもシンガポールの通貨が流通しており、有効なものとされています。
レートは等価とされているため、1シンガポールドル=1ブルネイドルです。
シンガポールにいくとたまにブルネイ紙幣がまざっているのは、このためです。
逆にマレーシアではシンガポール通貨もブルネイ通貨も流通していません。

こうして現在の通貨の状況に至っていきます。

通貨略称の変更

こういった経緯から、マレーシアでもこの時代の経験者は通貨を「マレーシアドル」と言ったりします。
また長らく通貨の略称も、「$」もしくは「M$」が使用されていました。
1993年に、マレーシア政府が略称を「RM」とすることを決定します。
この段階で、初めてすべてがリンギットに統一されることとなるのです。

これにより、マレーシア・シンガポール・ブルネイでは、通貨はリンギットと呼ばれたりドルと呼ばれたりする事があるのです。

マレーシアリンギットのレートについて

マレーシアリンギットは現在1リンギット25~27円台で推移しており、円高傾向にあるためかなりお得な時期です。
平均30円というわけでもなく、33円前後のリンギッド高の時期と、27円前後の円高の時期を繰り返しています。

2014年前後は最高で1リンギット35円に達する事もあったため、現在はかなり円安傾向。この時期にくらべると本当にお得です。
なお、ここ10年程度のスパンでみても、円高傾向でのためかなりお得な時期です。

具体的なレートの推移について

マレーシアは1997年のアジア通貨危機の影響により、1998年~2005年は米ドル固定レートを採用していました。(1$=3.8RM)
2005年に変動相場制に移行しています。
変動相場制移行後、具体的な各年のレート推移は以下の通りとなります。

為替レート
(1リンギット当たり)
200529~32円
200630~35円
200730~36円
200824~33円
200924~28円
201026~30円
201123~27円
201223~28円
201328~34円
201430~35円
201526~34円
201624~29円
201724~27円

ドル固定相場解消後ですと。
最高値は2007年06月で36.1円。
最安値は2011年9月で23.8円。

上記以降の直近の最高値、最安値ですと。
最高値は2014年12月で35.3円を記録。
最安値は2016年9月で24.1円となります。

レートによる観光への具体的な影響について

このレートの差、計算してみると結構影響は大きくなります。
具体的には次の通りになります。

  • リッツカールトンのプレミアスイート :1,000MYR程度(ホームページの正規料金)
    • ⇒レートが安い場合に行くと25,000円程度
    • ⇒レートが高い場合に行くと35,000円程度
  • 鼎泰豊の小籠包 :10MYR
    • ⇒レートが安い場合には250円程度
    • ⇒レートが高い場合には350円程度

リッツカールトンですと三泊したら一泊分料金が変わってくるぐらい違います。
ごはんも、3つたのんだら1つ分料金が変わってきます。積みあがると結構な金額になります。

ですが、この差も現地で有利なレートで両替したときにはじめて意味をもちます。
特に日本の空港で両替してしまうと、すべてが台無しになってしまうので注意してください。
リンギットの両替の注意点は、こちらの記事でまとめています。
マレーシアリンギットの両替をお得にする方法 1万円毎に2千円損する事も

とはいえ、日本の物価と比べるとかなり激安なのは間違いありません。
リッツカールトンのスイートですと、日本であればホームページの正規料金で100,000円程度とられます。
鼎泰豊の小籠包も800円くらいとられます。
そのため、日本の価格と比較すると激安なのです。

リンギットの扱いに関する治安上の注意点

マレーシアではクレジットカード利用はスキミングに注意

まず第一に、決済なんかクレジットカードでいいじゃないか、とお考えの方。
実はマレーシアはクレジットカードスキミング大国なのです。

日本でも、マレーシアのスキミング専門の犯罪集団による被害が多発(スキミングした後のカードを日本で使うほうですが)しています。
新聞記事もいっぱい出ていますが、例えばこちらの産経新聞のニュースの書き出しがこちらです。

全国で相次ぐマレーシア国籍の男女らによる偽造クレジットカードを使った詐欺事件で~

こんな書き出しで始まるんです。新聞記事。
で、どう偽造するかというと、これはマレーシアでスキミングして、これをもとに偽造クレジットカード作っているんですよね。
ちなみにICカード付クレジットカードだから安心と思っている方。
そのクレジットカードには磁気で読み取れる場所もついているはずです、そっちからスキミングできますので注意です。

というので、マレーシアではクレジットカードの利用は避けるのが無難です。
もちろん全部が全部だめなお店ではなくて、スキミングするのはごく一部です。
ただ旅行者にそのごく一部は区別できないでしょうから、使用しないほうが無難でしょう。

ホテルだけはどうしてもデポジットが必要になるので提示は避けられませんので、仕方ないですが注意して出しましょう。
それ以外は現金利用でなんとかなるので、現金利用をお勧めします。
マレーシアも日本と同程度に現金大国なので、そこは問題ありません。
なお、クレジットカードの状況に関する詳細記事は別記事にもまとめています。
マレーシアでのクレジットカード利用は要注意 スキミング被害が多発中

 

まとめ

マレーシアリンギットについてまとめました。
流通している金種はたまに20センとか20リンギットが入ったり、1セン硬貨がない事に戸惑ったりはしますが。
基本的には日本と一緒なのでそこまで扱いにくいこともないかなと思います。

日本の空港と銀行の両替だけは、レートが悪くなる点だけ注意しましょう。
日本国内での両替する場合には、マレーシアの空港並みとなる外貨宅配を強くお勧めします。
この点だけ注意して、快適なマレーシアの旅をお楽しみください。

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