ベトナムドンの両替をお得にする方法 17箇所のレートを徹底調査

ベトナムに限らず、海外旅行で地味に悩むのは外貨両替。
「損はしたくないけど、面倒なのもいやだ」
と思いつつ、結局よくわからないまま適当な場所で両替する方も多いのではないでしょうか。
そんな悩みを解消すべく、日本国内やベトナム各都市の空港や両替店、計18箇所を徹底調査しました。
調査したのは国内5箇所、ベトナム12箇所、クレジットカード1社。
皆様のベトナム旅行の参考になれば幸いです。
ここでは、日本国内、ベトナム現地で具体的にどのくらいのレート差があるのかをまとめました。
また、ほかの東南アジア通貨と比べ少し面倒なベトナムドンの基礎知識も併せてご案内しています。
各都市の具体的な両替場所については以下の記事も参考にしてください。
ハノイのおすすめ両替所について 両替場所が分かりにくいため注意
ダナン・ホイアンのおすすめ両替所情報 空港はレートが悪いため注意
ベトナムドン両替レートの調査条件について
ではさっそく、具体的な日本・ベトナム各地各都市で、どのくらいレートが違うのかをご案内します。
今回の調査は以下の2日間にて行っています。
・2019/1/11(金) → ハノイ
・2019/1/13(日) → ダナン、ホイアン、日本、クレジットカード会社
調査は2日間にわたっていますが、土日は為替市場が開いていないため、レート変動がほぼ発生していない事を確認しています、
(今回の場合、クレジットカード会社の請求レートで1ドン当たり0.0000004円とほぼ無視して良いレベルの差しかありませんでした。)
このため、この2日間のレートを直接比較して掲載しています。
日本国内のベトナムドン両替レート

まずは日本国内のベトナムドン両替レートから。
基本的に、日本国内のベトナムドン両替レートは悪いです。
悪いどころか、結構多くの両替店で取り扱いすらなかったりもします。
(たとえば成田では、みずほ、MUFG、SMBC信託で取り扱いがなく、GPA、千葉興業、りそな、京葉、千葉のみの取り扱いです。
下記のMUFGでの取り扱いは、関空のみ。成田、セントレアのMUFGは取り扱いなしです。)
ではそんな日本国内のベトナムドンの両替レート、調査結果は以下の通りとなります。
両替場所 | 100ドン 当たりの 両替レート | 10000円両替 で受取る金額 (最安値との比較) | 10000円 両替時の 最安値との 円の差額 | |
空港両替 | GPA(成田直営) | 0.550円 | 1,818,000ドン (-68,000ドン) | -318円 |
セントレア直営 | 0.550円 | 1,818,000ドン (-68,000ドン) | -318円 | |
関空直営 | 0.530円 | 1,886,000ドン (最安値) | 最安値 | |
銀行 | MUFG | 0.550円 | 1,818,000ドン (-68,000ドン) | -318円 |
京葉銀行 | 0.550円 | 1,818,000ドン (-68,000ドン) | -318円 | |
みずほ銀行 | (取り扱い無) | |||
外貨宅配 | 外貨両替ドルユーロ | 0.530円 | 1,886,000ドン (最安値) | 最安値 |
日本国内でレートが良いのは関空直営両替と外貨両替ドルユーロ
ご案内している「外貨両替ドルユーロ」には、100円の割引クーポンがあります。購入時、「クーポンコード」の欄に、以下のコードを入力すると割引となります。
GW/夏休み/年末年始といった長期休暇時期は、注文が多いために、1日の上限数に達して受付が途中で打ち切られる場合があるためご注意ください。(その場合は、翌平日の15時に受付再開される事が殆どです)お早目の注文がおすすめです。
比較的両替レートが良かったのが、関空直営両替。
実は日本の空港の中で、一番両替レートが良いのは関空です。
大体他の空港と比較して、10000円あたり300円程度、両替レートが良かったです。
とはいえみんながみんな関空を使うわけではないですね。
そんな関空と同じ程度のレートを出しているのが、外貨両替ドルユーロ。
こちらは自宅まで外貨を送ってくれる外貨宅配のサービスで、レートは関空と同じでした。
送料400円が必要となるため、その分不利にはなりますが、まとまった額の両替をするならこちらもお得です。
私もこちらのサービスを使っていますので、実際に使ってみた時の様子をこちらの記事でまとめています。
割引クーポンもありますので、興味のある方は参考にしてみてください。【クーポン有】外貨両替ドルユーロは良レート&安全の国内両替でおすすめ
最初にダナンに行く場合は国内両替がおすすめ
この2箇所での両替がおススメなのは、最初にダナンに行く場合です。
後述しますがダナン空港、両替レートが著しく悪いです。
ダナン空港と比較した場合、この2箇所で両替すれば、10000円あたり400円程度安く両替できます。
もちろんダナン市街地に行けばもっと良いレートの両替店があります。ですので、最初に必要な金額のみでOKです。
目安は人数にもよりますが、1~2万円程度で大丈夫です。余裕をみるなら2~3万円程度どいった所でしょうか。
このため、最初にダナンに行く場合には、この2箇所のどちらかで最初に必要な金額を両替することをお勧めします。
関空を利用しない方は外貨両替ドルユーロで両替。
関空を利用する方は、事前に両替したいなら外貨両替ドルユーロ、当日でいいなら関空での両替がおススメです。
最初にハノイ・ホーチミンに行く場合には現地空港両替がおすすめ
最初にハノイ・ホーチミンに行く場合は、日本のレートは10000円あたり1000円以上悪いです。
そして空港がほぼ最安値レートになので、ついてすぐ両替できます。
ですので基本的には現地空港についてからの両替がおすすめです。
詳しくは後述します。
ベトナムでの両替レート

では続いて、ベトナムでの両替レートをまとめました。
100ドン 当たりの 両替レート | 10000円両替 で受取る金額 (最安値との比較) | 10000円 両替時の 最安値との 円の差額 | ||
ハノイ (空港) | MARITIME BANK | 0.481円 | 2,076,000ドン (-61,000ドン) | -285円 |
BIDV | 0.484円 | 2,065,000ドン (-72,000ドン) | -337円 | |
as | 0.477円 | 2,095,000ドン (-42,000ドン) | -197円 | |
TASECO Airs | 0.472円 | 2,120,000ドン (-17,000ドン) | -80円 | |
SongViet Corp | 0.469円 | 2,133,000ドン (-4,000ドン) | -19円 | |
ハノイ (市街地) | DOJI | 0.468円 | 2,137,000ドン (最安値) | 最安値 |
ダナン (空港) | BIDV | 0.556円 | 1,800,000ドン (-337,000ドン) | -1,577円 |
ダナン (市街地) | SOAN HA | 0.474円 | 2,110,000ドン (-27,000ドン) | -126円 |
TAM THINH LOI | 0.495円 | 2,020,000ドン (-117,000ドン) | -547円 | |
ホイアン (市街地) | Tuan Gallery | 0.481円 | 2,080,000ドン (-57,000ドン) | -267円 |
VAN PHONG DU LICH | 0.481円 | 2,080,000ドン (-57,000ドン) | -267円 | |
名称不明 | 0.526円 | 1,900,000ドン (-237,000ドン) | -1,109円 | |
クレジット カード | 三井住友VISA 決済レート | 0.476円 | 2,102,000ドン (-35,000ドン) | -164円 |
ハノイ・ホーチミンでは空港で全額の両替がおススメ
上記を見て頂ければわかるかと思いますが、最安値は市街地の両替店です。
ただし、ハノイ・ノイバイ空港の両替店もかなり頑張っていて、その差額は10000円あたりで19円ほど。
正直この程度の差のために、土地勘のない観光者が、時間と移動の手間をかけて、安い両替店を探すのも大変です。
だったら空港でまとめて両替したほうが楽ですね。
もちろん街中にも両替店がありますので、ぎりぎりのラインで両替して、不足した場合には街中で追加両替する、のがおススメです。
上記調査はハノイで行っていますが、ホーチミンも同様の傾向にあります。
ダナンでは空港での両替は推奨しない
一方、ダナン空港での両替は推奨しません。
ダナン空港の両替はとにかく足元を見ます。
レートは著しく悪く、両替店によっては日本の空港より悪いことも。
ダナンに最初に訪れる場合は、空港の両替レートより日本の両替レートのほうが良いため、日本で事前に両替することをお勧めします。
もちろん市街地にはお得な両替店があるため、ある程度の額だけ両替しておけば十分でしょう。
余裕をみて市街地でまとまった額を両替するのがおすすめです。
クレジットカードのレートは、そこまで安いわけでもない
なお、参考までにクレジットカードの決済レートをまとめています。
レートとしては普通程度、ハノイ空港の両替店よりはレートは悪いです。
今回使用したカードは三井住友Visaカード系列ですので、1.63%の海外決済手数料がかかりました。
大体どこのクレジットカードも海外決済手数料はこれくらいですね。
とはいえ手持ちの現金が少なくなってきたときに、クレジットカードが使えると両替しなくてすむため便利です。
このあたりはある程度割り切りながらやっていく必要があります。
ベトナムドン基礎知識

ここからは、ベトナムを訪れるにあたって知っておきたい、ベトナムドンの基本的な知識をまとめました。
そもそもベトナムドンってどんな通貨でしょうか。
実際にベトナムドンを使うにあたって必要な知識をまとめました。
ベトナムドンについて
ベトナムドンの名称は以下の通りです。
項目 | ベトナム | 日本(参考) |
通貨名 | ドン | 円 |
補助通貨 | ハオ、シュウ | 銭 |
英語表記 | Vietnamese đồng | Japanese yen |
省略表記 | VND | JPY |
通貨記号 | ₫ | ¥ |
なお、補助通貨(ドルに対するセント)としてハオ、シュウがあることはありますが、実際に通貨として使われることはありません。
日本でも補助通貨単位として銭がありますが、実際の硬貨が存在しないのと同じです。
流通している通貨について

ベトナムで流通している通貨は以下の通りです。
- 硬貨:200、500、1000、2000、5000の5種類
- 紙幣:100、200、500、1000、2000、5000、10000、20000、50000、100000、200000、500000の12種類
実際の流通状況として、硬貨はほとんど使用されていません。
また紙幣も、500ドン以下の小額紙幣は殆ど流通していません。
実際、1000ドンが5円程度になるますので、実際手にする紙幣はこの金額からになる事が多いです。
とは言え稀に500ドンとかを受け取ってしまうこともあり、割と使い道に困ったりします。
ベトナムドンの特徴
インフレのため桁数が多い
ベトナムドンは1990年代に急激なインフレに見舞われたため、日常で使う金額の桁数が異常に多いです。

例えば。
水1本3,400ドン。(約16円)
缶のコーラは9,000ドン。(約42円)
五行山の観光チケット40,000ドン。(約188円)
ハノイの空港から市街地まで341,000ドン。(約1,609円)
ベトジェットのハノイーダナン国内線が1,480,000ドン。(約6,986円)
こうやって冷静にならべて、冷静に考えればわかるんです。
水かった後に観光チケットかったあとにタクシー乗った後にコーラ乗ったりすると。
金額の上がり下がりがありすぎて、わけわかんなくなるんですよね。
一般的には日本円に換算するためには、後ろのゼロ二つを落として、残りを半分にすればいいといわれます。
例えば上記の水の例であれば、3,400ドンのゼロ二つを落として34。これを半分にして17円。
計算時点のレートにより誤差はありますが、概ねの日本円としての金額は出てきます。
ただこれをずっとやってるとわけわかんなくなるんですよね・・・。
これは行ってみればわかります。
しかもベトナムの紙幣はすべてホーチミンの肖像がかかれていて、もうどの紙幣がなんなんだか余計分からなくなります。
とにかくゼロとの戦いをベトナムではしないといけません。
こんな感じなんで、手書きだと「10k」とかかれていることがあります。
特にナイトマーケットとかで多くこの表記を見かけます。
このkは「キロ」の事です。キロメートル、とか、キログラム、とかと同じ「キロ」です。
1キロメートルが1000メートルなのと同じように、1キロドンは1000ドンです。
なので10kであれば10000ドンですね。
こういった省略表記があるのも注意しないといけないですね。
桁区切りはピリオド

もう一つ特徴として、ベトナムの桁区切りはピリオドが一般的です。
桁数が多いうえにピリオドで桁を区切るものだから、最初に訪れたときはわりと混乱します。
たとえば上の機内メニュー。ピリオドだからといって、小数点とおもって例えば帽子が65ドンというわけではないです。
これは65,000ドン。こういった機内メニューならまだいいんです、わかるから。
例えばタクシーとかもピリオドで区切られると、ほんとに小数点なのかな?ってなったりします。
ただ、冷静になればわかります。
1ベトナムドンは日本円に換算して0.005円です。この国の最低貨幣は200ドンから。
ベトナムドンが小数点で扱われることなど、まずありません。
なので小数点を見たら、基本全部それは桁区切りだと思ってください。
全部数字が3桁で区切られていることからもわかるはずです。
現在はドルは基本的には流通していない
ベトナムのインフレが激しかったころは、自国通貨の信用がガタ落ちしたため、通貨としてアメリカドルが使われていた時期もありました。
今でもお隣、カンボジアは当たり前のようにドル流通していますね。
なのでこの時代の古い情報をもとにしていたりすると、ドルが流通している、なんて書いてあることも。
これはさすがにもう二十年以上前の話になります。
今はベトナムの激しいインフレも落ち着いてきました。
政府の方針もあり、市中でドルが流通しているのを見かけることは殆どありません。
観光客向けの店で受け付けることもありますが、レートが悪いのでドル使用はおすすめできません。

とかのんびり構えていたのですが、最後の最後、首都ハノイのノイバイ国際空港でイミグレ通った後は何故か全部ドル表記でした。
しかも全面的に超ぼったくり価格。
ジュース一本1ドルとか、ハンバーガーセット6ドルとか。
いやまあ、日本と同じくらいの値段ですけどね・・・。ベトナム的にはかなりぼったくりですよね・・・。
しかも全面的にドル表記です。何故。感覚を狂わせたいのか。
というので、ノイバイ国際空港のイミグレ通過後だけは全面的にドルです。
結論
上記の両替レートを踏まえて、両替方法の結論はこちら。
観光客の場合には以下の両替方法がおすすめです。
ハノイ・ホーチミンに最初に訪れる場合
ハノイ・ホーチミンの場合には現地空港が最安値に近いレートを出している。
このため、現地の空港で両替したほうが手間が少ない。
・現地の空港で最安値のお店を探して、旅行中に必要な金額をまとめて両替する。
・不足した場合には、市街地の両替店で両替する。
ハノイの具体的な両替所は、以下の記事も参考にしてください。ハノイのおすすめ両替所について 両替場所が分かりにくいため注意
ダナンに最初に訪れる場合
ダナンの場合、空港のレートが著しく悪い。
市街地に入って落ち着くけるまで、必要となるドンは事前に両替しておいたほうが良い。
・外貨両替ドルユーロである程度の額を両替する。関空利用の場合には関空でも可。
・現地市街地にはいってから、まとまった額の両替をする。
ダナン・ホイアンの具体的な両替所は、以下の記事も参考にしてください。ハノイのおすすめ両替所について 両替場所が分かりにくいため注意
さいごに
以上、ベトナムの両替についてまとめてみました。
外貨両替ドルユーロ等、最近は日本でも有利に外貨両替ができるようになってきました。
このため日本でも、カナダやオーストラリアあたりの両替は結構有利にできます。
ですがベトナムは現地の両替事情がかなり有利ですね。
特に空港で両替しても、大きく損しないことが多いのはありがたい限りです。
ただダナンの空港だけは!足元を見られるので注意してください。
とはいえもちろん訪れる先は海外。
日本みたいに油断していると、トラブルを招きかねません。
ベトナムもそこまで治安がいいわけではありませんから。
十分注意を払った行動をとる事だけは、忘れないようにしましょう。