世界遺産、アンコールワット。
世界中でも人気の観光スポットで、各種の人気調査でも上位に食い込むことが数多くあります。
そんなアンコールワットにせっかく訪れるのであれば、ベストシーズンに訪れたいと思うのが正直なところ。
アンコールワット観光のベストシーズンはだいたいいつ頃なのでしょうか?
この記事では、アンコールワットのベストシーズンとして、雨季やスコール等、お天気情報を中心にまとめています。
アンコールワット観光のガイドは別記事にまとめています。

なお、カンボジアはホテル価格が非常に安いです。
最近は欧米系のホテルも出店ラッシュで、メリディアンやハイアット
、コートヤードバイマリオット
等が出店しています。
また昔からあるホテルも、現地風でサービスもよく非常におすすめです。
ベストシーズンは11月、12月、1月
アンコールワットの遺跡群を観光するにあたって、一番良い時期は11月、12月、1月です。
この時期は月平均気温が26度前後と落ち着いており、また月の降水量も100mm以下に抑えられます。
(アンコールワットにしては)比較的涼しい時期に、比較的雨も降らずに訪れる事ができます。
観光目的で訪れるのであればこの時期がベストでしょうか。
では、具体的な天気の傾向についてご案内します。
アンコールワットの天気の傾向について


気象庁のページに世界各国の平均気温や平均降水量がまとめられています。
・・・いるんですが、カンボジアは全土、データがありません。
数年前の首都プノンペンのデータはあるんですが、どうも最近のデータはないようです。
ただプノンペンは、アンコールワットのあるシェムリアップから300キロ程離れています。
そのためここでは、シェムリアップから150キロ程離れた、タイのアランヤプラテートのデータを使用します。
こちらのほうがより近く、経度もそれほど変わらず、かつ山も越えていないため、気象情報としては似ています。
(ちなみに150キロだと東京~富士山くらいの距離です)
月 | 月間平均気温 アランヤプラテート | 月間平均気温 東京(参考) | 平均月間降水量 アランヤプラテート | 平均月間降水量 東京(参考) |
---|---|---|---|---|
1月 | 26.5 | 5.2 | 6 | 52.3 |
2月 | 28.6 | 5.7 | 24.3 | 56.1 |
3月 | 29.9 | 8.7 | 59.5 | 117.5 |
4月 | 30.8 | 13.9 | 83 | 124.5 |
5月 | 29.7 | 18.2 | 175.3 | 137.8 |
6月 | 29 | 21.4 | 157.3 | 167.7 |
7月 | 28.5 | 25 | 159.5 | 153.5 |
8月 | 28.3 | 26.4 | 189.6 | 168.2 |
9月 | 28.1 | 22.8 | 247.7 | 209.9 |
10月 | 27.8 | 17.5 | 176.7 | 197.8 |
11月 | 26.8 | 12.1 | 37 | 92.5 |
12月 | 25.5 | 7.6 | 5 | 51 |
気温は年間を通じて25~30度と高いが、気温が高いのは4月、低いのは12月
アンコールワットは南国のため、気温は年間を通じて高いです。
ただもう少し赤道に近い国だと気温がほぼ一定になるのですが、カンボジアぐらいだと若干気温に差があります。
一番熱いのは4月前後。最高で平均気温が30度を超えます。
沖縄でも平均気温が30度を超えることはないため、沖縄より暑いと考えると結構な気温です。
反対に一番涼しいのは12月。
これでも東京の7月くらいですから、年間通じて暑いのは間違いないです。
こういった気象ですので、服装は基本的には真夏の恰好で訪れることをお勧めします。
ただ東南アジア特有で気を付けないといけないのがあります。蚊です。
以下は外務省のカンボジア医療情報から引用します。
デング熱
蚊(ネッタイシマカ。日中に活動する)に媒介されるウイルス性感染症です。都市部でも多く発生しており、蚊が発生しやすい雨季には患者が増加します。通常、蚊に刺されて5日前後で高熱・頭痛(眼の奥が痛むことがある)・関節痛・筋肉痛・食欲の減退といった症状が突発します。特別な治療薬・ワクチンがないため、網戸、長袖、長ズボン、虫除けスプレー、蚊取り線香などを使い、蚊にさされないように防御する事が一番重要です。治療法としては安静と解熱といった対症療法になります。時に、デング出血熱に移行し死亡する人もいます。発熱3日目に血液検査を受けて、診断の確定と出血傾向の有無を確認して、結果によっては輸血が必要となります。
ということで、とくにデング熱はカンボジア全域というよりもはや東南アジア全域で結構な流行を見せています。
特に遺跡群は森の奥深くにあることも多いです。
暑くはあるのですが、長袖長ズボンで肌の露出を抑えて、虫よけ対策をきっちりした上で訪れるのをお勧めします。
なお、暑さについては日向だとキツイですが、日陰に入ると意外と大丈夫です。
建物の中に入ることも多いため、そこまで大変でもないかなと思います。
もちろん時期によるとは思いますが。
雨季は6~10月、乾季は11~2月
降水量が一番少ないのは乾季の11月~2月頃です。
この時期は気温も比較的落ち着いている時期ですので、もし時期を選べるのであればこの時期に訪れるのが良いでしょう。
反対に雨季は6月~10月です。
なおカンボジアまで台風が来ることはめったにありませんので、そこまで気にしなくてよいでしょう。
だいたいベトナムどまりです。
ただ全くないわけではなく、たまーに上陸する事もあるので、この時だけは運が悪かったと思うしかないですね。
ただこの雨も、日本のような一日中雨がずっと降っているような雨はそんなに多くないです。
赤道に近い国特有、スコールが多いか少ないかを表していると思っていただければいいでしょう。
スコールは要は最近は日本でも多いゲリラ豪雨なので、さっとふってさっと止みます。
違いはより雨の勢いがより強く、また勢いが強い時間がより長いことでしょうか。
さっとやむのは共通です。
こればっかはもうわからないので、割り切るしかないです。
スコール降ったらおとなしく屋根があるところに引きこもるか、いっそのこと帰りましょう。
スコール対策
スコールが実際どのくらいのものなのか。
動画でみていただいたほうが分かりやすいかと思います。
映像はマレーシアのリゾートホテルのものですが、スコールなのは同じです。
ただ他の東南アジアと違い、アンコールワット観光の目玉は遺跡。
殆どの時間を外で過ごすことが多いです。
このためスコールが降ると外でいったん観光を中断せざるを得ません。
実際私自身も遺跡観光中に何度かスコールにあっています。
ただもうどうにもならないので、例えばアンコールワットであれば屋内を観光にできたりするのでこの時間にあてるのが良いでしょう。
また雨の中の遺跡の姿も、これはこれで美しいので見応えはあります。
いっそのこと移動時間にあてるのもありといえばありです。
トゥクトゥクに駆け込めばそのまま移動している間にどこかへ行けるでしょう。
ただお勧めは多少お高い値段払っても、ある程度ランクの高いトゥクトゥク(高級ホテルの直属のものなど)を利用するのをお勧めします。
理由はトゥクトゥクに乗ってる間に雨が降ってきたときの対応が違うからです。
やはりある程度のお金を払っているだけあります。
外はものすごい事になっていますが、きちんと雨除けをしてくれているのでトゥクトゥク内は意外に平和です。
運ちゃんはカッパきてちょっと大変なことになるので申し訳ないですが・・・。
なおこの場合、路面はえらいことになっています。
基本的に道路は舗装されていないので、雨でぐっちゃぐちゃです。
これも安いトゥクトゥクだとあまり守られないので良くないでしょうね。
スコールは避けられないが、午前中は比較的少ない
スコールを避ける事はできません。
乾季でも降るときは降ります。
ただ比較的、午前中、それも朝一はスコールが降ることは少ないです。
スコールは、だんだんと温かくなってきた日中帯に発生することが多いです。
そのため朝一はゼロではないですが、降ること自体はそれほど多くありません。
このため特にきちんと見たい遺跡は、午前中に回っておくのも一つの手だと思います。
まとめ
ここまでいろいろ書いてきましたが、私自身は雨季ど真ん中の10月にアンコールワットへ行きました。
だって休みがここしか取れなかったんですもの。
確かにスコールには降られましたが、観光が全然できない!という程降られましませんでしたね。
一日のうちに何回か降る程度なので、雨が降ったら素直に諦めて雨宿りできる所でのんびりしていました。
それくらいの心の余裕をもって訪れる事が必要ですね。
ただスコールはスコールで、個人的にはそこまで悪いものでもないかなと思います。
あんまりさすがに降り続くとあれですが、そこまでスコールが降り続くことは多くないです。
雨に打たれるアンコールワットの遺跡を眺めるのも、個人的には悪くありませんでした。


こんな感じでスコールのあとには綺麗に虹が出たりします。


また雨が降った後には空気がすごい綺麗になります。
運よく夕日前にスコールがあると、夕日が非常に綺麗に見えたりもします。
そこまで季節を気にする事は無く、スコールはスコールでアクティビティーとして楽しめるといいかなと思います。